「公開」ボタンが怖い? 発信前の不安を解消する3ステップ

今週のヒント:下手な文章を書く勇気 #031

クリエイターを目指す方々と話す中で、ほとんどの人に共通していることが一つあります。

それは、コンテンツを公開する際の、胸が締めつけられるような恐怖感。

SNSの投稿や、ニュースレターの記事など、どんな形であれ、自分の作品を世に出すことには大きな不安が伴うものです。

実際、おおくのクリエイターがこの問題で悩んでおり、それが本来の可能性を発揮する妨げとなっています。

この公開への恐怖には、正面から向き合う必要があります。

目次

なぜ恐怖を克服する必要があるのか

その恐怖に足止めされると、「読者が何に反応するのか」というフィードバックを得ることができません。

そしてフィードバックは、良いものでも悪いものでも、あなたの成長の基礎になるもの。

公開を見送ったコンテンツ一つ一つが、以下の機会を逃していることになります:

  • 成長

  • 市場からの学び

  • ブランド構築

  • 読者との関係構築

  • ビジネスの収益化

これらの機会の損失は、一見些細に思えるかもしれませんが、確実に積み重なっていきます。

機会を逃せば逃すほど、おくれていく成長。

ご存知の通り、認知度、露出度、フォロワー数は、クリエイターの成功に欠かせない要素です。

恐怖の正体

実際のところ、この公開への恐怖は身動きが取れなくなるほど強いもの。

ぼくも何度も経験してきました:

  • 何時間もかけて完璧なコンテンツを作り上げても、自信が持てない

  • 公開直前に急に自己嫌悪におちいる

  • 「もっと良くできるはず」という思考の罠にはまる

  • 他の人からの批判を過度に恐れる

これが、終わりのない自己疑念のスパイラルをつくりだします。

恐怖は、まさに道をふさぐ大きな壁。

しかし、このスパイラルから抜け出し、自信を持ってコンテンツを公開しはじめる方法があります。

以下は、ぼくが公開への恐怖を克服し、定期的に発信できるようになるために実践した3つの方法です。

1. 自分のダメなコンテンツを許す

ぼくは、思い切って「ダメ」だと思うようなコンテンツも公開することにしました。

じつは、一番成長を阻害していたのは、完璧を求める気持ち。

そもそも、世の中の天才たちだって、最初からすばらしい作品ばかり生み出していたわけではありません。

むしろ、大量の「ダメ」をつみ重ねた先に、たまたま光る作品が生まれたという見方もできます。

ぼくは、「ダメなコンテンツ」を出すことを自分に許可することで、アウトプットの量が劇的に増えました。

そして、そのなかから時々、思いがけず反響をいただける作品が生まれるようになりました。

また、発信をつづけていく中で、以下のような大きな発見がありました:

  • 誰もあなたの失敗を気にしない

  • おおくの人は翌日には忘れている

  • 尊敬する人から批判されたことは一度もない

  • むしろサポートや、ポジティブなフィードバックをいただくことが多い

完璧を目指して温めているだけのコンテンツよりも、多少の不完全さがあっても実際に発信する方が価値があります。

それでもつらさを感じたら、こう考えましょう。

コンテンツは、あなたが作った紙飛行機。

公開ボタンを押したら、コンテンツはあなたから旅立っていきます。

そして、そのコンテンツが人に届くかどうかは、紙飛行機の形状や、風などの環境、受け取る人次第。

このようにコンテンツと自分を切り離して考えることで、より客観的な視点を持つことができます。

2. 小さなことから始める

いきなりバズを狙うのではなく、まずは習慣づくりから始めることが重要です。

ぼくの場合、簡単に作れて、共有しやすい小さなコンテンツに焦点を当てることから始めました:

  • noteでの短い記事

  • XやThreadsでの短い投稿

とくにnoteでの経験は印象的で、発信を始めた当初は、その日に気づいたことを発信していました。

読者から反応はまったくありませんでしたが、毎日発信する自信と習慣を築くのに役立ちました。

Threadsでも同様のアプローチを取りました。

今年の9月にはじめて、2か月で2,000人以上の方とつながることができました。

重要なのは、完璧を目指すことではなく、継続することです。

まずは、毎日発信する時間を作ることから始めましょう。

3. 成功を祝う

「自分の成功を語るなんて、自慢っぽくてイヤだな…」

ぼくもそう思っていた時期がありました。

でも、それは大きな間違いと気づきました。

なぜなら、あなたの成功体験は、誰かの希望になるからです。

マイルストーンや目標を達成したときは、堂々と発信しましょう。

それは決して傲慢さではありません。

むしろ、コミュニティへの重要な貢献といえます。

自分の成果について語ることで、以下のようなすばらしい効果が生まれます:

  • あなたを応援している人々が喜んでサポートしてくれる

  • 他の人々にインスピレーションを与えることができる

  • 自分の活動をアピールできる絶好のチャンス

  • コミュニティとの絆を深めることができる

ぼくの場合、最初の1,000フォロワーを達成した時、かなり躊躇しながらも報告の投稿をしました。

すると、想像以上の温かい反応があり、それが次の成長への原動力になりました。

他者からの支援と、時間とともに築きあげる自分への信頼は、もっとも純粋なモチベーションになります。

それは、お金や名声といった外的な動機とは違う、持続可能な原動力になります。

ですので、遠慮せずに、あなたの成功を祝いましょう。

まとめ

「下手な文章を書く勇気」

これは、ぼくがもっとも大切にしている言葉です。

完璧を目指して何も発信できないより、たとえ拙いものでも、とにかく発信し続けること。

それが、あなたの成長を加速させる唯一の道です。

これまでお伝えした3つのステップは、その「勇気」をかたちにする具体的な方法。

今日から、どれか一つでも実践してみてください。

そして次に「公開」ボタンの前で迷ったときは、こう考えてみてください。

「これは今の私に書けるベストな文章。たとえどんな出来栄えでも、成長していく私にとって、明日にはきっと"拙い文章"に見えるはず」

だからこそ、今日の私は、迷わず発信する——。

その小さな一歩が、あなたの明日を、確実に変えていきます。

さあ、深呼吸をして、「公開」ボタンを押しましょう。

あなたの新しい物語は、そこから始まります。

今週はここまでです。

それでは、また来週お会いしましょう!

p.s. noteで発信をつづけるコツについては『三日坊主の1,000日note術』というコンパクトな本にまとめました。

この本が、あなたのnoteライフの支えになれば幸いです。

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