営業っぽくならない売り込み - チャルディーニ「説得の6原則」の活用

今日のアクション - 惜しみなく共有できる知識について考える

商品には自信があるけど、売り込みがうまくいかない…

売り込みはしたいけど、営業っぽくなりたくない…

多くのデジタルクリエイターが同じ悩みを抱えています。

しかし残念ながら、いかにすばらしい商品も、収益に結びつかなければ趣味にすぎません。

それほどに「売る」という行為は、どんなビジネスにも欠かせないもの。

そこで今日は、売ることをもっと自然に行うヒント「ロバート・チャルディーニの教え」をご紹介します。

ロバート・チャルディーニは、1984年に『影響力の武器』を出版した社会心理学者。

本書は、人間の意思決定の秘密を解き明かした伝説的な一冊です。

この本でチャルディーニは「説得の6原則」を提唱し、押しつけがましくない、自然な売り方ができるようになる方法を紹介しています。

さっそく、ビジネスで使える6つの原則を見ていきましょう。

原則1:返恩性

誰かに親切にされたら、お返ししたくなりますよね。

これは人間の自然な感情。

この原則を活かすには、価値を提供し続けることがポイントです。

知識を惜しみなく共有し、見返りを求めずに他者を応援する。

そうすれば、あなたは「何かを求める人」ではなく、「与える人」として認識されます。

ぼくの場合、noteで情報発信をはじめた時、まず「役立つ情報を惜しみなく共有すること」から始めました。

見返りを求めずに、読者の方々を応援することに注力。

すると不思議なことが起きました。

読者の方から「次は有料noteを出してください!」や「メンバーシップを作ってください!」とリクエストをいただけるようになったんです。

原則2:コミットメントと一貫性

コミットメントと一貫性は切り離せない関係にあります。

人は自分の行動や発言(コミットメント)に一貫性を持たせたいという強い心理的欲求を持っているからです。

この原理を活用するには、まず小さなコミットメントを得ることが重要です。

たとえば、SNSでのフォローやニュースレターの登録。

こういった一見些細な行動が、じつは大きな意味を持ちます。

これらの小さなコミットメントは、その人の自己イメージの一部となり、その後の行動に影響を与えていくもの。

あなたと関わる機会が増えれば増えるほど、問題解決が必要になったとき、真っ先にあなたのことを思い出してもらえます。

これがコミットメントと一貫性の相互作用です。

原則3:社会的証明

お客様からいただいたポジティブな感想は大切な宝物。

新しいお客様は他の人の体験談を見ると、安心して購入を決めやすくなります。

すばらしい推薦文は、どんな宣伝文句よりも効果的。

まだ売上がない場合はこんな方法から始めてみましょう。

フォロワーの方々と「お互いの得意分野を活かして助け合う」関係作りです。

たとえばお互いの専門知識を交換したり、商品やサービスのフィードバックをし合ったり。

最初はファンの方に無料でサービスを試していただくのも良い方法です。

原則4:好意

好きな人から買いたい。

これって当たり前の感情ですよね。

自分の経験を包み隠さず共有し、信念を伝えましょう。

好意を得る一番の方法は、親しみやすく親切であること。

意見が合わない人に対しても、敬意を持って接することが大切です。

原則5:権威

なぜあなたから買うべきなのか。

言葉で説明するだけでは不十分です。

そしてその理由を示すのが「権威」です。

自分独自の強みに関連するコンテンツを作成したり、ポッドキャストに出演したり、インタービューで専門知識を深く掘り下げたり、事例や実績を紹介したりして、信頼と権威を築いていきましょう。

失敗談も含めて率直に共有していくことで、かえって信頼していただけるようになります。

原則6:希少性

希少性を感じてもらうことで、行動を促すことができます。

たとえば、期間限定オファーや招待制の特典など。

他の手法と比べると、すこし「営業っぽく」感じるかもしれませんし、使いすぎると逆効果。

たとえば、「今すぐ申し込まないと!」という焦りを煽るのではなく、「このタイミングだからこそ得られる特別な価値」を提供するようにしましょう。

まとめ

売り込みに苦労しているなら、お金のことはいったん置いておきましょう。

その代わり、これまで見てきた6つの原則に焦点を当ててみませんか?

これらの原則は決して難しいものではありません。

むしろ人としての当たり前の振る舞いを大切にすること。

きっと趣味レベルの活動が、本物のビジネスへと成長していくはずです。

そして何より、売ることが楽しくなってくるはず。

今日はここまでです。

それでは、また次の土曜日に!

p.s.

ブランディングの方法を、コンパクトなKindle本にまとめました。

今回紹介した「説得の6原則」のそれぞれに「実践のコツ」を記載しています。

この本がビジネス拡大のサポートになれるとうれしいです。

『セルフブランディングの教科書』 

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